2020.11.30
“愛” は同期現象か ⁇
いよいよ終盤に入りました。
同期についていろいろな視点で観てきました。
そして、そういった同期現象を私たちは日常的に経験していることを、思い出されたでしょうか?
音楽や劇場公演の観客が、またSNSや#(ハッシュタグhashtag)デモで集まる人たちも同じように、集団同調行為に至ります。同じように湧いて、同じような行動をする、同期現象の一つです。
集団だけではなく、個人同士においても、同期現象はあります。
11月18日NEUノイsolutionの記事に上げました、韓国のドキュメンタリー『兄と奏でるノクターン』では、生まれたときから兄に母親を取られ、母の愛に飢え、兄を憾み、妬み、それ故に自分の道さえ見つけられない、という不幸な思春期を過ごしてきた弟が、愛に目覚める、感動的なお話をお届けしています。
彼(弟)が苦難する様子が丁寧に描かれていて、“こういうことはどの家庭にも起こりそうなことだな~”と感じながら、番組の意図する弟の変化を楽しみに見入っていました。
それが、なんと「音楽」という媒介の助けによって弟は変化を遂げたのです。
母親の言葉は一切役に立たなかった彼に対し、大きな衝撃波になったのが「音楽」という波動だったのです。音楽と言う波に乗って同期現象が起きた、ということです。
彼の兄に対す「愛」が芽生えた瞬間でした。とても美しい姿に見えました。
特に、クラシックの音が醸し出すリズム、メロディーには「揺らぎ」があります。これは複雑系によって生み出された「愛」という創発に他なりません。
兄への信頼と共調を感じた弟の情動が伝わって、こちらまで同期してしまい幸せな想いを感じさせてくれました。音楽のみによらず、芸術、映像、ドラマ、小説、詩もきっとそのような効果があるのではないかと感じました。
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