2020.9.12
豊川悦司・常盤貴子主演、脚本はラブストーリーの名手・北川悦吏子が手掛けた本作は、幼いころに聴覚を失った後天性聴覚障害者の新進青年画家と、アルバイトをしながら劇団で演技の勉強を続けている女優の卵の、ことばを超えた純粋で繊細なラブストーリーだ。
聴覚障害がある画家の榊晃次(豊川悦司)は、溌剌として純粋な女優の卵・水野紘子(常盤貴子)と運命的な出会いをする。懸命に手話を覚え、思いを伝えようとする紘子の熱い思いに、晃次の閉ざされた心は次第にほぐされていく。しかし、ことばが伝わらず、誤解が生まれ、そして会えなくなる。恋する者にとって最もつらく厳しいこの3つの障壁が立ちはだかる・・・。恋愛を通して、人間的にも、仕事の上でも成長していく二人の愛の過程を描いた本作は、繊細なカメラワークを駆使し、TBSのラブストーリーの決定版となった。
1995年(平成7年)7月7日~9月22日までの金曜ドラマ枠で放送された本作(全12話)は、平均視聴率21.3%、最終話で最高視聴率28.1%を記録(※ビデオリサーチ調べ・関東地区)。また、主題歌の「LOVE LOVE LOVE」(DREAMS COME TRUE)は約250万枚を売り上げる大ヒットとなり、この年のオリコンシングルランキング年間第1位となったことでも話題となった。そのほか、劇中で自然と手話が登場することで視聴者が手話に関心を寄せ、手話サークルへの入会者が爆発的に増えたきっかけを生んだと言われている。
さらに、今回特別企画として、豊川&常盤によるリモート対談を全4回にわたり放送することが決定した。二人は撮影時のエピソードや手話に関してなど25年前を振り返る。そして、思いを伝えることがことが困難な「今」を語る。果たしてどんな話が飛び出すのか!?コメント
<豊川悦司>
このタイミングで、またこのドラマを見ていただける、あるいは初めて見ていただけるというのは大変うれしいことです。25年前は携帯電話やメールで連絡を取ることができなかった時代で、今はあまり描かれなくなった「純愛」がテーマ。でも、2020年の若者にも何かを感じていただけると思っています。楽しんでご覧いただければと思います。<常盤貴子>
これまでも多くの方々に愛されてきたドラマだったんですが、25年ぶりに地上波で放送が決まり、今まで見たことがなかった人たちにも見ていただける機会ができたというのは、とてもうれしいです。
当時「手話って素敵だな!」と思ってくれた人たちがたくさんいたように、これを機にまた「手話」という美しい言語の魅力を感じてもらえたらいいなと思います。
日本のテレビドラマから、すっかりラブストーリーが消えた近頃、まして純愛ドラマなどは忘れ去られた感じのこの時期に、総集編が今日放送されました。
遅い昼食の後のひと時に何気なく見てしまったのですが、心を動かされました。
そして、主人公の二人が別れなければならなくなった事情をじっくり考えさせられ、久々に「愛」について一考することができました。
豊川悦二演じる榊晃次の愛は終始変わっていませんでした。ハンディキャップがあることで、簡単に水野紘子(常盤貴子)の求愛に答えなかった代わりに、一旦愛が芽生えると、それを貫いていたのです。「自分が紘子を好きだけじゃダメなのか?」というセリフのシーンがありました。
紘子の方はというと、自分の想いよりも相手の想いの方に関心があります。言葉少なく、常に「愛している」を言えない晃次に不安を募らせていたのです。
「愛する」ことよりも「愛されたい」が強かったために、自分が愛し続けられるか、不信感を抱かないか自信がなかった、常に不安を抱きながら不安定な状態を誤魔化していたように見受けられました。
愛されていると信じたい、でもどうしても信じられない。という心の揺れがあったのでしょう。
これは実は本当の愛ではないのです。
自分が本当に相手を愛していれば、相手の自分への愛が強いか弱いかなどに関心は向きません。なぜなら愛おしい気持ちは、それだけで自分は幸せになり、同時に相手の幸せを願うばかりになるからです。
つまり、紘子の愛は晃次の愛ほど深いものではなく、そのために晃次への誤解が生まれ、簡単に幼馴染との関係へ逃げ込んでしまったと言えます。
そのことがますます紘子自身を苦しめ、愛しているのに分かれることになりました。
「嫌われるんじゃないか」と思うことは、相手を本当に深く愛してはいないことに気づいてください。相手からの愛を受け入れる前に自らの愛を育ててください。
若い君たち、愛を経験することは人間的成長を促します。大いに恋をし、誰かを愛する体験は大切です。そしてその時、この記事を思い出して、幸せになってください。
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