名セリフがいっぱい、今時の若者たちの面倒な空気読み合戦や、積極的空気クラッシュの痛快さ、ハンパない比喩。ホント面白かった!
このドラマから学んだこと
★信頼関係にない仲間と信頼し合う仲間の違い
★恋愛よりも繋がり
★信じる=安心
★美味しい空気が作れる人と場
★群れから飛び出すイワシもいる。イワシでさえ
★はぐれた方が楽しいかも
★空気は読み倒すと、自分が壊れる
★ちぎりパン(食べるほどに異なる味)性という魅力
★「分かる~」は毒リンゴ
★シェアーという絆もあり?
★平穏=幸せではない
★世の中きづかない毒親ばっか?
「分かる~」が口癖、空気を読みすぎて他人の目を必要以上に気にし、いつもおどおど、びくびくしながら同僚たちにいじられ、理不尽な仕事をふられ放題の毎日に「なんだかな~」と思いながらも平穏に過ごすため、ストレス過多で自分を失っている28歳OLの主人公・大島凪(黒木華)。唯一心のよりどころであり、唯一の秘かな自慢は、付き合っている彼、営業部のエース・我聞慎二(高橋一生)の存在だった。
そんな彼が同僚との会話で「あっちがいいから付き合ってるだけ」と話しているのを聞き、心が折れ、過呼吸で入院してしまう凪
「会社で倒れたことよりも、入院した私のことを心配してくれる人がいなかったことがショックだった」
そのこときっかけに「私の人生、これででいいのか?」と見つめ直し“人生リセット”へと向かう凪。
勤めていた会社も、付き合っていた彼氏も、住んでいた部屋も、SNSもありとあらゆるものを捨て、知人との連絡も絶ち、人生をイチからやり直す決意を図るところからドラマは始まる。
こうしてお暇した凪は布団一つを背負い、東京郊外、家賃3万円・6畳一間のボロアパートに自転車で引っ越し。コンプレックスの天然モジャモジャヘアーを隠すために、毎朝1時間かけてアイロンをかけていたサラサラストレートヘアーも止めて、そのままに生きることを決意する。
仕事もこれまでのつながりも予定もない、誰にも縛られない楽しいはずの自由な生活。でもやっぱり人の目を気にしてしまう凪は空気を読んでしまいそうになる・・・
アパートの隣人得体の知れない危険な臭いを漂わせる安良城ゴン(中村倫也)、新しく出会った鍵っ子うららちゃんとその母白石みすず(吉田羊)、上の階に住む一人暮らし老女・緑(三田佳子)等と共に、リセット人生を歩みだす凪。
まず、ストーリーの大きな要となる“空気を読む”ことへの呪縛から解き放たれた凪の名言を紹介。初回では、新しい人生を歩もうとする凪を追いかけてきたモラハラ元カレの慎二にモジャモジャヘアーをくしゃくしゃにされ「お前、ブスになったなー」と言われた凪が二度と関わってほしくないと決別を宣言。
「あのね、慎二。
私、この頭が地毛なの。子供の頃から変な頭ってからかわれて嫌でたまらなくて、月一でストパーかけて毎朝1時間かけてブローして必死に真っ直ぐにしてたの。
それにね、私全然淡白なんかじゃないよ。物にも人にも執着しまくりだよ。
唯一の趣味、節約なのに全部捨てたくなんかなかったし、SNSは24時間スマホ片手に監視体制だったよ。私の知らない所で、みんなが楽しくしてるの見つけたら悔しくて胃がひっくり返りそうだったし。慎二と付き合ってるって早くみんなに言ってやりたくてたまらなくて、もし慎二と結婚したら、結婚しましたってSNSに載せたらどれだけスカッとするかなっていつも想像してたよ、いつも。
だから、慎二に嫌なことされても言われても何も言えなかった。
嫌われたくないから。
でも、もうそういうの要らない。
そういう自分ごと全部要らない。
もう空気読みたくない。
だって、だってたぶん、空気って、読むものじゃなくて吸って吐くものだと思うから!」
この台詞は第6話でも登場し、ブラック企業に入社した坂本龍子(市川実日子)を助けたシーンで、自分が「空気読めない友達でも?」と心配する坂本に、優しく微笑み、「空気は吸って吐くものです」と告げた。
突然訪ねてきた元カレ・慎二(高橋一生)からの 「お前は絶対、変われない」 という言葉に、凪の心は激しく荒れていた。そんな時、ふと目に入ったのは様々な支払い用紙。生きているだけでお金が減っていく現実に凪は危機感を覚え、失業保 の給付を受けるためにハローワークへ。
そこで、なにやら担当者ともめている坂本龍子(市川実日子)と出会う。落ち込んでいる様子の龍子に、凪は勇気を出して話かけてみるが…。
一方、慎二は行きつけのスナック「バブル」でオーナーママ中善寺盛蔵(武田真治)や 杏(中田クルミ)から“女心が分かっていない”と説教を受け、凪との復縁はないと言われてしまう。
「あいつは人の顔色見て、おどおどビクビクしてりゃーいいんだよ!」と嘯く
ヤケをおこした慎二は、凪のアパートへ行き執拗にチャイムを鳴らすも凪は留守。そんな慎二に声を掛けたのは上の階に住む吉永緑(三田佳子)だった。
緑に「男女の悲劇の引き金はね、いつだって言葉足らず。彼はただ『好き』って伝えるだけで良かったのよ」と自分を見透かされたように言われます
その頃、凪は隣人のゴン(中村倫也)と一緒に近所の公園でバーベキューをしていた。公園で一緒に寝転がっていた凪の上にゴンが重なってくると、周りにたくさんの人が集まってきました。
ゴンが持つ、ゆるっとやわらかな空気に癒される凪だったが、ゴンと家に戻ったところで、慎二と出くわしてしまう。
凪は隣に住むうらら(白鳥玉季)と予定があると言い慎二を避けるも、なぜか凪の部屋で慎二とうらら、緑、ゴンとトランプをする羽目になり…。
素直になれない慎二は、ほっこりした雰囲気を嫌うかのように部屋を出ていきますが、帰れずに外にいると凪がお土産のお礼を言おうと出てきます。
そこで緑に言われたことを思い出して、素直な気持ちを伝えようとするのですが上手くいかず、強引にキスをして心にもないことを言ってしまい凪に殴られてしまう慎二。そしてまた、号泣しながら帰って行く。
凪 (黒木華) は、北海道で暮らす母・ 夕 (片平なぎさ) からの手紙で、携帯を解約し引っ越ししたことがバレたと知る。慌てて新しい携帯を契約し、夕に電話をすると「土日に東京へ行く」と言う。
とりあえず東京行きを止めることが出来たが、先々の親戚の結婚式で東京へ来ることが確定してしまい 「やばい!」 とパニックになる凪。部屋を出ると、近所に引っ越してきた龍子 (市川実日子) が、凪のことを待っていた。
慎二 (高橋一生) との出来事を龍子に聞いてもらうと「キスにビンタで応戦なんて少女漫画みたい!」と盛り上がるのですが、慎二となんで付き合ったのかと聞かれても答えられない凪でした。
そこへ部屋から出て来たゴン (中村倫也) と出くわす。龍子はゴンを気に入り、凪との出会いが「少女漫画みたい!」とまた興奮するが、職業がクラブオーガナイザーだと知ると一転、「私たちとは住む世界が違いすぎる」と凪に釘をさすのだった。そんな出会いに恵まれない凪の為、龍子は凪に内緒で婚活パーティに申し込んでしまう。しかし、そのパーティに強制参加させられた凪は“ある事”に気づく…
一方、慎二は凪にビンタされた頬に絆創膏を貼っているのを、女性社員たちから「彼女にビンタされたんじゃないか」と噂されていた。いつもなら上手く空気を作ってかわすところだが、凪が嬉しそうにゴンと一緒にイモを食べている光景を思い出すと、「だとしても足立さんには全く関係ないよね」と周囲の空気を凍らせてしまう。
買い物にでかけた凪は、魚屋の店先でほっけといわしのどちらにしようかと悩んでいるゴンに出くわします。
いわしで凪は、昔の記憶が蘇ってきます。
慎二と一緒に行った水族館で、みんなと違う方向に進もうとしているいわしを見かけて、凪は応援するのですが、慎二は空気を読めと馬鹿にします。
もし死んだら私が食べてあげたいと言うと、庶民の食べ物だと馬鹿にします。
結局凪はいわしを選び、隣人の白石うらら(白鳥玉季)とゴンと一緒にイワシのフリッターを作りました。うららは、揚げたてを2階に住んでいる緑に持っていくと部屋を出て行ってしまったので凪とゴンは部屋の中で2人きりになります。
凪のカレンダーの印を見つけたゴンに、苦手な母が上京する日だと話します。
ゴンに『タイトルマッチ』だと言われて、頑張ることを誓います。
そして、ゴンにキスをされそうになって戸惑う凪でした。
「本気にしてしまいますよ」と凪「本気になっていいのに」とゴン
ハローワークの帰りに、凪は龍子にお茶に誘われてついて行くと、そこは婚活パーティ会場でした。本当に苦手だと抵抗した凪でしたが強引に誘われて参加してしまいます。
そこには前の会社の同僚の足立心(瀧内公美)も参加していて、たくさんの男性に囲まれて困っているところを助けられるのですが、凪だとわかった途端に以前と同じように凪を『サンドバック』にして話し始めます。
しかし凪も『サンドバック』と『タイトルマッチ』を結びつけて、母との前哨戦だとばかりに応戦して心をノックアウトしてしまいます。しかし、心に投げかけた『浅ましい』という言葉は自分自身に突き刺さっていました。
慎二は母からの電話で親戚の結婚式に参加するのですが、家庭は崩壊していて父は外に4人の浮気相手がいて子供もいるようで、母は整形に勤しんでいて、兄は行方不明になっているのですが、親戚の前では最高の家族を演じていました。
親戚の結婚式後にスナック「バブル」に行った慎二は、いつものように杏(中田クルミ)とママ(武田真治)に愚痴をこぼし、家族といつかのいわしを例えていました。
「うちの家族、まるで群れて泳ぐイワシみたいだ」
凪に言ったことと、裏腹な気持ちを持っていたようです。ひとり逆行するいわしを羨ましく思っていて、いわしは美味しいとムキになって言い返す凪を可愛いと感じていたようです。
ママは、ちゃんと謝って誤解を解くべきだと話します。
龍子の元彼のどこが良かったのかという言葉が気になっていた凪は、慎二とのことをはっきりさせようと会社に訪ねて行き、自分が気づいた自分自身のことを話し、慎二を好きじゃなかったと話し別れを告げます。
この話を聞いた慎二は「とっくに別れていた」「元々付き合っていた記憶ない」と心にもないことを口走ってしまいます。
その夜、凪はゴンの部屋に行き、一夜を共にします。
凪 (黒木華) から正式に別れを告げられ道端で泣き崩れてしまった慎二(高橋一生) の前に、ゴン(中村倫也)のクラブ仲間・エリィ(水谷果穂)が通りかかる。そのままゴンがいるクラブへ連れていかれ、そこで「ゴンは付き合った女の子をダメにしてしまう、“メンヘラ製造機”」 だという話を聞く。
凪とゴンが気になる慎二だが、一方で、大阪支社から異動してきた、OL時代の凪と同じサラサラストレートヘアの市川円(唐田えりか)と、距離が近くなっていた。
その頃、凪は隣人のゴンの部屋で一晩を一緒に過ごし、完全にゴンに堕ちてしまっていまた。“良い意味で”どこまでも自由に振る舞うゴンに対して若干のモヤモヤを感じていながら、しかし、ほかの女性と親密に話すゴンからは目をそらし続け、倹約家だったにも関わらずコンビニで食料を買い、ハローワークにも行かず自堕落な生活を送り続けるのだでした…。
凪のことがどうしても気になる慎二は、再度、凪のアパートへ向かう。
凪は出てこず、たまたま出てきたゴンとなぜかゴンの部屋で凪の帰りを待つことに。ついに直接対峙した慎二とゴンは… !?
凪は隣に住む安良城ゴン(中村倫也)との間にあった住む世界が違うという溝を飛び越えて、ゴンに対して恋に落ちてしまいます。
とろけるような時間を過ごして余韻に浸っていた凪でしたが、ゴンはそんな時間の直後にスマホでゲームをやっていて、全く余韻を楽しむどころか冷たく覚めていました。
一方、我聞慎二(高橋一生)は、ゴンのクラブ仲間・エリィ(水谷果穂)にゴンが『メンヘラ製造機』だと聞かされてから凪のことが心配になっています。
しかし、そんな時に大阪支社から異動になってきた市川円(唐田えりか)と出会い、凪とオーバーラップさせながらも気になっていきます。
ゴンとの早すぎる展開に2年前の慎二との経緯を思い出して、あの慎二でさえ段階を踏んでいたと後悔の念を強くするのでした。
凪は何度も、ゴンに自分たちの関係を聞こうとするのですが、また以前のように空気を読んでいつも聞けずにいました。エリィからは、距離感がおかしく、鍵は誰にでも渡す、そしてひたすら目の前にいる人にだけに誠実なゴンの正体を明かされます。
そして、「ゴンと上手くやっていくには用法、用量を守らなきゃダメ、依存したら終わりだ」と聞かされます。
そんな時、ゴンの部屋の鍵を預かり、勝手にそういう関係だと思い込んでしまいます。
慎二は仕事帰りに円を食事に誘うのですが、どうしても凪のことが気になり凪のアパートを訪ねましたが、自堕落な生活を送っている凪は部屋から出て来ず。
隣のうららも、最近凪がゴンと青春するようになっておかしいと話します。
そして、部屋から出てきたゴンと会った慎二は、ゴンの部屋に上がり込みます。
慎二もゴンの近すぎる距離感や優しさなどに戸惑い、調子を狂わされます。
さらに凪がゴンの部屋で料理を作っていることもわかり、愕然とする慎二でした。
慎二は、凪がゴンに書いた手紙を見つけてしまいます。 凪が完全にゴンに堕ちていることを実感した慎二。しかし、ゴンの洗面所には沢山の女性用の化粧品が。ゴンには他にも沢山の女性がいることを知った慎二。
慎二が雨の中ひとり帰っていると、コンビニで買い物をして出てきた凪に出会します。
そしてゴンに狂っている凪の姿を見て、凪にゴンの洗面台にたくさんある色んな女性の化粧道具などのことを問いただす。「そんな男でもいいのか?」と問い詰めます。 すると凪は素敵なゴンはみんなでシェアすればいいと言い放ちます。付き合っていた頃と変わり果てた凪の姿に、慎二は涙するのでした。
ゴン(中村倫也)に恋をし“闇堕ち”してしまった凪(黒木華)。心配した慎二(高橋一生)は雨が降る中、凪に会いに行く。しかし、素直な気持ちを伝えられない慎二は、またしても凪を過呼吸に追い込みそうになってしまう。
凪はたまたま通りかかったみすず(吉田羊)とうらら(白鳥玉季)の親子に助けられ、そのまま2人の家に行く。久々にうららの顔を見て、みすずの手料理を食べて、温まり、お酒もいただきながら、以前慎二が号泣していたことを聞き、今回も心配していたのではないかとみすずに言われます。凪は自分がいつからうららと遊んでいないか、いつから自炊をしていないかと考えるのでした。
凪が自分の部屋に戻ると、ゴンが訪ねてきてまた流されそうになる凪でしたが、凪と同じようにゴンの毒牙にかかっていたモル(古川琴音)が来てゴンを連れていきました。
一方、慎二はびしょ濡れになりながらもスナック『バブル』へ行くのですが、店は2号店開店準備のため閉まっていました。
風邪をひいてしまった慎二は自宅に戻って、以前風邪をひいたときに凪に看病されたことを思い出します。もういないことを認識して、凪の荷物をすべてゴミ袋に押し込み、スマホの写真や繋がりも全て消去してしまいます。
翌朝、凪は久々に日差しを浴びて眩暈(めまい)をおこしながらも、吉永緑 (三田佳子) に誘われてラジオ体操をします。
自堕落な生活を続けていたため、もやしっ子になっている自分を感じながらも、自炊を再開すべく買い物へ行きます。
その帰り道、ママ友3人とランチしているみすずの姿を見つけ、以前自分がいた空気に似ているものを感じ取った凪が、どうしようか迷っていると、みすずの同僚が奪還していく様子を見て喜び、さらに悪口を言っているママ友たちにガツンと言ってやろうとする凪でしたが、いざその場に行くと何も言えませんでした。
落ち込んでいる凪にうららが声をかけてきてくれて安心するのですが、ママ友がまだうららの家庭を詮索してきます。
そこでうららは、子供だけでは行けない行きたいところがあるから付き合って欲しいと、ママ友たちをファッションビルが建つ予定の工事現場に連れていき、そこで職長としてクレーンのオペレーターをかっこよくこなしているみすずの姿を見せつけます。
別れ際に、その前には話しちゃダメと言われて無視していたうららの友達たちが手を振ってるのを見かけて不思議そうにしている凪に、うららは「話さないようにしているのは大人の監視の目がある時だけで、繋がりは今までよりもっと強くなっている」と話します。子供たちの方が大人でした。
凪を吹っ切った慎二は、仕事も完全復活して張り切っていました。
その傍らには、市川円(唐田えりか)がいたのですが、円が上司に褒められている姿を見ていた足立心(瀧内公美)江口真央(大塚千弘)織部鈴(藤本泉)は円を標的にして八方美人と言われるよと凪の時のようにいじめていました。
それを伝え聞いた慎二は、そういう生産性のない悪口は反吐が出ると話します。
後日、それを聞いていた円は、どこに行っても八方美人と言われる人のことをどう思うかと聞くと、「八方ブスよりいいんじゃない」と答える慎二に円は好意を持ち、タクシーの中でさりげなく慎二の手に触れて、慎二も何かを感じます。
みすずとうららのかっこいい姿に影響された凪は、ゴンと行った海に自分の力で行く必要があると感じ自転車で海を目指します。
イメージでは夜明けに着いて、鍵とともに恋心を捨てるイメージでしたが、現実には海は遠く凪は怪我をしてしまいます。
そこに見えてきたのは、スナック『バブル』の2号店の灯りでした。
道を教えてもらおうと中に入ると、杏(中田クルミ)に第1号の客だと喜ばれ、客じゃないことを告げるとママ(武田真治)に追い出されそうになるのですが、杏が怪我に気づき治療してもらい、携帯も充電してもらい、身の上に起こったことと正直な気持ちを話すと、感動したママに鳥丼と地図を渡されまた海に向かい、無事海に着いて納得する凪でした。
ゴンの部屋にいたモルも、壊れそうになる自分をなんとか立て直そうとゴンの部屋の鍵を返します。
自分の部屋に戻った凪は、すっかりしおれた豆苗や、相棒の扇風機に話しかけ自炊も始めます。
そしてゴンを訪ね、鍵を返し、作ったちぎりパンを渡して、自分の思いの丈を話し、これからは単なる隣人として付き合うことを話します。するとゴンの心に微かな変化が。
「ゴンさんは、ちぎりパンのように、次はどんな味だろう、どう楽しませてくれるんだろう、食べすぎたら太っちゃうって分かってるのに伸ばす手が止められない。」
そんな存在だと例えるのですが、いまいちピンと来ないゴンでした。
そんなゴンに凪は、自分が欲求不満な成人男性だったとして、ゴンは妖艶で魅惑的な女子中学生のようだ!と例えます。
そこまで言われて初めてゴンは真剣な顔をして凪に、それは手を出したら捕まるし身を滅ぼすと伝えます。
凪はようやく分かってもらえたことに感動。
と、いうことで凪とゴンの関係はまた普通のお隣さん同士のよろしく、ということでお別れ。
凪ちゃんは壊れないかもしれないだとしたら俺凪ちゃんの通過点にはなりたくないなぁ。そう思ったゴンの左胸が微かに鳴り。この感じはなんだ?と未確認の気持ちに、ゴン自身戸惑うのでした。
相変わらずハローワーク通いで妥協しなかった坂本龍子(市川実日子)でしたが、大学の先輩に勧められて訪れた会社は、怪しげな雰囲気の会社でした。
そしてハローワークに行った凪には、『バブル』のママから連絡が入り『バブル』で働くことになりました。
凪が働いている『バブル』に現れたのは…。
ゴン(中村倫也)と別れ、再びリセット人生をスタートした凪(黒木華)は、ママ(武田真治)から声をかけられ、スナック「バブル」2号店でボーイとして働くことに。ママや杏 (中田クルミ)の接客の邪魔にならないように、雑用を片付けるが、時折、お客さんから話を振られてもうまく答えることができず落ち込んでいた。
凪「お店のお客さんと上手に会話のキャッチボールが出来るようになりたくて。
せめて、投げてもらったボールを変な方向に飛ばさないように。」
ママ「なら、まず、愛想笑いと上っ面の相づちをやめることね。
心がないこと、相手にバレバレだから。
そもそも、何で相手に会話のボールを投げてもらう前提なの、何様?」
凪「でも、こっちから会話のボールを投げるのってハードルが、、」
ママ「あんたって、もしかして自分のこと、私って聞き上手なタイプとか思ってない?
ホントの聞き上手ってのは、相手が打ちやすいボール先に投げてあげてるから。
あんたの場合は、あんたが相手の顔色うかがうばっかりで、何のボールも投げてこないから、相手が気を使って話題を作ってくれてるだけ。
じゃあ、あんたが会話のボールを自分から投げられない理由は何でしょう?
あんたが相手に興味ないからよ。」
「今までの私は、いつも誰かがボールを投げてくれるのを待つだけで、気遣ってくれてることにも気付かずに、愛想笑いの相づち打つだけで。。
お恥ずかしながら、本当の友達が一人もいなかったのは、きっとバレてたんですよね。
上っ面だって。
今は、ちゃんと聞きたいです、坂本さんの話。
きっと身になることは何も言えないけれど、話を聞くことはいくらでも出来るから。
だって、私、坂本さんに興味があるから。友達だから。」
この日、店を訪れた客から、坂本さんが働く会社がブラック企業であることを知った凪は、翌朝、坂本さんを止めようとします。が、坂本さんは過去に就職活動がうまくいかなかったトラウマで大学の先輩や周りの空気を読みながら仕事をすることを選択してしまいます。
凪は、坂本さんが働く会社がセミナーを行う日時を慎二から教えてもらい、乗り込みます。
そして、坂本さんの手を引っ張り逃げる凪を慎二がサポートし、スナックに逃げ込みました。
凪は仕事に対して精神的にプレッシャーを抱えた坂本さんに「空気はよむものではなく、吸って吐くだけのもの」と励まし、凪と坂本さんは新たな友情を築きました。
凪から返された鍵を見つめ、自分の中に起きている感情の変化に戸惑うゴン。凪のことを考えると胸がチクッとする、この胸の痛みがなんなのか分からないでいると、緑(三田佳子)からそれは“初恋”だと言われ、凪のことを好きだと自覚するが…。
日々の生活を大事にして、人に何と思われようと、ただただ、自分の命を自分の人生のためだけに生きる強い女性という印象の緑は、凪や慎二、ゴンに温かい眼差しを向け、常に大事なことを気づかせてくれる。
緑はゴンに 「だとしたら初恋ね。おめでとう、そしてご愁傷さま、ままならぬ愛の欲望の世界へようこそ。今度は自分が壊れる番ね」と“恋”を教えたのだった。
そんなゴンだったが、凪と別れた後に恋を自覚し第7話の「目の前にいる女の子の望みが俺の望みだった。して欲しいこと分かるからそれをしてあげたい。でも今は何も望まれてなくてもしてあげたい。凪ちゃんが喜ぶこと。初めてなんだよね、こんな気持ち」というゴンの台詞に繋がった。
一方、慎二(高橋一生)は、会社の同僚の円(唐田えりか)と交際をはじめ、楽しいオフィスラブを送っていた。ある日、「バブル」2号店を訪れると、ボーイとして働く凪と鉢合わせをしてしまう。しかし、慎二はそれをママたちに悟られないよう、いつもの営業スマイルで初対面のフリをするが…。
ゴン(中村倫也)と別れたことを聞いた慎二(高橋一生)は、オフィスラブを満喫中の円(唐田えりか)とランチ中にも関わらず、凪が気になり上の空。
そこに、同僚の足立(瀧内公美)達がやって来ました。慎二はその場を何とか取り繕いますが、慎二と円の仲を察している足立達と気まずい空気が流れます。
花火鑑賞中に、倒れこんだゴンを送り届け、凪は部屋に戻ります。携帯に、母(片平なぎさ)から36件もの電話が入っていたのを確認し、慌てて連絡します。そこで、代々大切にしてきたぬか床のことを聞かれ、引っ越しの際に処分してしまったことを思い出し、動揺します。
ある日、いつものコインランドリーで洗濯をしていた龍子(市川実日子)と凪は、コインランドリーが閉店することを知り、店主から冗談半分で、「このコインランドリーを継いで欲しい」と言われる。
その日の夜、アパートの共有スペースで凪、龍子、ゴン、緑(三田佳子)、みすず(吉田羊)、うらら(白鳥玉季)に、「継いで欲しい」 と言われた話をしていると 「そんな夢もありかも」 という展開に。
そこで、凪は引っ越してきた時に書き出したウィッシュリストを再び思い出し、みんなで書くことに。思い思いに自分がやりたいことを書く中、やはり、凪はなかなか書けずにいた。そんな様子の凪を見ていたみすずは…。
ゴンは凪のことを好きだと自覚してから、自分が凪のために何をしてあげられるのかと思い悩んでいた。そして、ついにゴンが行動を起こす。
慎二は、以前、龍子の詐欺会社を調べるために登録していたメルマガに、偶然、行方不明の兄の名前が載っているのを見つけ驚きます。本名の我聞慎一の名で、動画投稿がされており、連絡を取ろうとしますが、兄から返信はありません。
兄の動画にゴンの姿を確認し、ゴンのクラブへ行きますが、手掛かりはありません。ゴンと話す中で慎二は、ゴンの凪への思いが本物と知り、焦りが募ります。
休日、凪は、みすずとうららとドライブに出かけました。途中で、みすずに運転を促される凪。「免許は持っていますが、でも…」と、ためらう凪に、みすずは「でも…」という口癖をやめませんかと、やさしく諭します。
恐る恐る、凪は運転を始めますが、次第に楽しくなっていきます。みすずから、徒歩や、自転車しか行けない所もあるように、車でしかいけないところもあることを聞き、選択肢を広げ、今まで見られなかった景色を見たい思いにかられていきます。
「徒歩でしか行けない所があるように、
自転車でしか行けない所もあるし、
車でしか行けない所があります。
見られない景色があります。
想像してみてください。
選択肢が増えると、胸が沸きませんか?
ブワって!」
元気をもらった凪は、コインランドリーの件を真剣に考え始め、その思いを知ったゴンは、イラストを描いて協力します。凪への思いを伝えようとしたゴンを龍子が遮り、コインランドリーへ交渉に向かいます。龍子の経歴のおかげで信用を得て、夢は実現へ。
慎二は、スナックバブルヘ。ママ(武田真治)は、慎二の元カノが凪だと見抜いており、二人を復縁させようと凪の本心を聞き出しますが、それが裏目に。
凪が、慎二と二度と復縁することはないと言い切り、それを陰で聞いていた慎二も強がって応戦。ママのおっせっかいは失敗に終わりました。
そんな中、慎二は仕事でトラブルに。「我聞なら大丈夫だろう。」というプレッシャーの中で、何とかギリギリ乗り切ります。ほっとしていると、母から連絡が。兄の動画を発見してしまい、周囲に知られることを心配します。
慎二は、ずっと行方をくらましていた兄の慎一の居場所を突き止め、久しぶりに会うことになりました。変わり果てた姿の慎一に嫌味を言っていると、逆に慎一から、今でも空気を読んで生きているとことを馬鹿にされてしまいます。その言葉にショックを受けた慎二は、新商品のイベントの最中に意識を失って倒れてしまいます。慎二が自宅で休んでいると、突然凪がやって来ました。凪は祖母のぬか床が慎二の家にあることを思い出して取りに来たのでした。そんな凪に慎二は、自分の本当の気持ちを、ついに打ち明けるのでした。
慎二は兄と再会することに成功し、「本名で活動することをやめてほしい」と訴えます。兄は、相変わらず空気を読み、仮面をつけて生きていると、慎二にきつい言葉を投げかけました。
慎二の兄慎一(長谷川忍)「相変わらず仮面かぶって生きてるんだ。反吐出るわ。お前いくつよ。お前が明るく楽しく冗談飛ばして、いい空気醸し出していくらごまかそうとしたって、あの家根っこから腐ってんじゃん。なのに今でも空気読んで生きてんだ。家でも職場でも女の前でも。何をそんなにももりたいんよ!俺は好きな名前でやりたいときにやりたい事やる。おまえもさ、一人でもいいから本当の顔さらせる相手がいたらもう少し楽に生きられるじゃない?」
この兄の言葉が慎二の心に突き刺さります。そして最終的に、それが慎二の行動を変えていくことになります。
翌日、慎二は、会社のイベント中に倒れてしまいます。知らずに凪は、慎二の家にぬか床を分けて置いておいたことを思い出し、取りにやってきました。
慎二は、自分が倒れたことを、凪が以前倒れた出来事と重ね合わせ、凪を追い詰めてきた自分を悔やみ、凪の前で号泣。遂に凪の前で素直に自分の想いを言えたのでした。
「ごめん。あの時はごめん。
お前が倒れたの、俺のせいだ。
分かってやれてなかった。
追い詰めた。
大、好きだった。
幸せにしてやりたかった。
できなかった。
ごめんな。
ごめん。」
目の前で泣いている慎二(高橋一生)に凪(黒木華)は戸惑い近づこうとしますが、終電を気にして出ていきます。
慎二を見舞いに来た円(唐田えりか)は、マンションから出てくる凪を目撃。
結局、円は慎二の部屋を訪れず、慎二はそのまま朝を迎えます。
そこにゴン(中村倫也)から電話が。ゴンから朝食を一緒に食べようと誘われた慎二は、初めて会社をさぼりました。
龍子(市川実日子)が凪の部屋に行くと、スナックのママ(武田真治)や、杏(中田クルミ)、緑(三田佳子)、みすず(吉田羊)うらら(白鳥玉季)、エリィ(水谷果穂)まで勢ぞろい。みんなで餃子パーティーの準備をしていました。
みんなが集まっていたのは、凪が聞いてほしいことがあるとママに相談したのがきっかけで、凪が慎二の泣く姿を見て動揺したことを話すと、驚いたことにみんなは、慎二の泣く姿を以前から目撃していたとのこと。慎二は凪が好きだということは、自分だけが気づいていなかったのだと知ります。
体目的だと思っていた凪に、ママは「あんたもねじ曲がっているわね」と言い放ちました。
慎二の泣き顔で心が揺れたかと問われ、戸惑いながら凪がベランダに出ると、その慎二がゴンの部屋から出てきて驚きます。慎二は、「夏休みをとっていなかったから、ゲームをやりに来た」と言ってゴンの部屋に戻り、伸びきった豆苗に水をやりました。それはまさしく、慎二のお暇でした。
凪は龍子とコインランドリーの契約を進めますが、慎二のことが頭から離れず上の空。龍子は心配そうに見つめます。
慎二は緑の部屋で映画を見ながら、泣いているところを凪に見られ、どうしたらよいのかわからないと緑に打ち明けます。
一方、ゴンの部屋では、餃子を持ってきたママがゴンと慎二のことを話していました。ゴンは慎二が弱っていたので連れてきたようですが、自分も凪が好きだと言います。ママはそれを知ってさらに驚きます。
慎二がゴンの部屋に戻ると、凪と龍子がコインランドリーのオーナーになる件を外で話していました。それを聞いた慎二は、「思い付きか?無職なのに」と責めますが、凪はちゃんと考えていると反抗します。慎二はそれ以上何も言えませんでした。
スナックで凪は、慎二のことを悩んでいました。ママから、慎二は以前から凪のくるくるのくせ毛にも気づいていて、素直に自分の思いを言えない男なのだ聞きます。
家に帰っても凪は、いままで自分は慎二の何を見てきたのだろうと考えこむのでした。
凪の部屋に母(片平なぎさ)からトウモロコシが届き、凪は「食べる?」と慎二を誘います。
ゴンと慎二が凪の部屋で皮むきを手伝っていると、母から電話が。会社にいるような口調で話す凪に、ゴンは「本当のことを話せていないの?」と尋ねます。
上京する母とのタイトルマッチ前に、北海道に強制送還されても困るのでと凪は言い訳をします。
凪はびっしり実が並んでいるトウモロコシが実は苦手で、母の前ではおいしく食べるふりをしていたことを話し、慎二は自分が知らなかったことばかりだと思い知ります。
そんな凪にゴンは、嫌いなことを口に出すと楽になると伝えます。
「嫌いなことを口に出して自覚すると、ちょっと楽になるってのあると思うよ。」
凪と龍子はコインランドリーの契約に向けて、元店主から引き継ぎを受けていました。毎回小銭をあさりに来る緑の話になり、実は緑は資産家であることを知り、二人はなぜ貧乏暮らしをしているのか不思議に思います。
帰宅後、凪はベランダの壁越しに慎二と話を始めます。慎二は一緒にいたのに知らなかったことばかりだと話し、親の顔色を伺って生きてきた凪の思いにも共感します。「子供って嫌でも学んじゃうよな。
親が笑ってくれるためになんて言ったらいいか。
んで、空気読んで、相手にとって都合のいい酸素になって、いつの間にか自分が消える。」
そんな慎二に凪は何があったのかと尋ね、兄の事や、仕事でバタつきイベント中に倒れたことを聞きます。
凪は慎二に食べていたぬか漬けを渡しました。「うまい」と食べる慎二と見つめあう凪…。
そこに母から電話が。台風で家に被害がでたので北海道に帰ってくるよう言われ凪は動揺します。
今の凪が好きだとゴンから言われ、髪形を気にしていた凪でしたが、翌朝結局ストレートにして出ていきます。察して外で待ち伏せていた慎二に「また、空気読むんだ。そんなんで勝てるのか、その恰好自体でもう負けてるじゃん。行くな」と言われますが、振り切って北海道に向かいます。
凪は北海道に着きましたが、家の被害も大したこともなく、周囲の結婚話など、相変わらす母のペースに巻き込まれてしまいます。
家のリフォーム代を遠回しに要求され、凪は「やりたいことがあるので待ってほしい」と伝えますが、周囲に頭を下げて借りるという母。
結局銀行に向かい、コインランドリーの契約のために使うはずだったお金を母のために振り込みます。
雨に濡れながら歩く凪。くるくるにもどった髪で龍子に電話をし、もうコインランドリーができなくなったと伝えます。
泣きながら電話する凪のもとに、東京にいるはずの慎二が登場。
凪「慎二の言った通りだったね。
私、変われない。
私は絶対変われないんだなって。」
慎二「俺が好きだったのは、サラサラのストレートと、貧乏くさいけど染みる飯と、俺の顔色ばっかりうかがってる控えめな性格。
でも今は、モジャモジャの方がいい。」 と頭を優しくなでる。
しかし、そこにはゴンも来ており、慎二に頭をなでられる凪を見て思わず嫉妬してしまうのでした。
その後慎二、ゴンと共に東京のアパートに戻った凪。謝る凪に龍子は、楽しかったと慰めます。
なんとそこに突然母親がやってくる。凪の今の状態を問い詰める母に、慎二は機転をきかせ、「凪さんとお付き合いをしています」と嘘をつき、自分たちは有給消化中で結婚資金を貯めるためにここへ引っ越してきたと話します。母親は凪が真剣に結婚を考えていると思い込み安心するが、慎二に「そちらのご両親にはいつ会えますか?」と禁断の質問をするのだった。
慎二が凪の頭をなでる場面では、それを車から見ていたゴンが、ハンドルに八つ当たりする一幕も。さらに、凪の母親に慎二が“結婚資金を貯めるため”アパートに住んでいると言ったのを聞いて、ゴンは「ええ?!」とあからさまに動揺。
これまで恋の感情を持ったことがなく、凪に初恋をしたゴン。そんなゴンの初めて感じるであろう“嫉妬心”に、視聴者からは「恋の切なさを覚えてしまったゴンちゃん…見てるこっちが切ない」「慎二が恋敵だと認識したゴンさんを守ってあげたい」「ゴンさんの初めての嫉妬顔やばい…胸締め付けられる」「ゴンさんの初恋はどうなるの…苦しい」など、反響が寄せられているという。
突然上京してきた 凪(黒木華)の母・夕(片平なぎさ)に、凪の婚約者と言ってしまった慎二(高橋一生)。その流れであれよあれよという間に、大島家と我聞家の両家顔合わせをすることになってしまい、今さら本当のことを言えない状況に。あとに引けなくなった2人は…。
一方で、アパートの共有スペースで、龍子(市川実日子)、緑(三田佳子)、みすず(吉田羊)、うらら(白鳥玉季)から凪と結婚したいためにわざと嘘をついたのではないかと疑われる慎二。
ゴン(中村倫也)は凪と慎二の姿を見て、今までに感じたことがない憤りを感じていた。その後、女友達のエリィに古着屋で会ったゴンは、「俺、エリィに怒られたのよく分かってなかった。なんでみんなに優しくしたり、みんなに部屋の鍵渡したりしたらだめなのか。なんで女の子たちみんな壊れちゃったのか」と、過去の自分を省みる。
ゴンの部屋を去ろうとする慎二に、ゴンはある言葉を投げかける。
「もう1回やり直そうって言わなくていいの?じゃあ、泣かないでね、誰かに取られても」
そして…慎二のお暇は終了したのでした。
親同士の顔合わせを阻止しようと、慎二は実家に帰りますが、久しぶりの家族行事を喜んでいる母に何も言いだせません。
凪も、慎二の母からクッキーが届き、困惑しながら夕に電話をかけますが、夕と慎二の母は毎日電話しあうほど打ち解けており、本格的に結婚話が動いていることに困惑します。
いい年して親の顔色を伺うのは変だと、坂本は吉永緑(三田佳子)に話していました。そこで坂本は、以前耳にした、緑の実家は資産家だということを思い出し、実家は金持ちなのにどうしてこんな暮らしをしているのかと緑に尋ねます。ちょうどその時、緑の実家の弁護士がやってきて、実家の緑の妹が病気だと告げます。
弁護士が帰り、緑は坂本に、自分はいいなずけとの結婚式直前にとんずらし、すべてを妹に押し付けてきた身であり、妹は唯一の身内だが今さら会えない、家族は厄介なものだと、しみじみと語るのでした。
市川円(唐田えりか)は会社で、慎二が来週から復帰することを耳にします。かつての同僚と偶然会いますが、かつて担当していた客は円の顔が目当てだったのだと嫌味を言われ、さらに自分が「空気クラッシャー」と言われていたと足立心(瀧内公美)らに噂され傷つきます。
それぞれ母に本当のことを伝えられないままの凪と慎二は、とりあえず顔合わせは乗り切って、ほとぼり冷めたら別れたということにしようとスナックで話し合っていました。嘘が本当になるのではとママはちゃかします。
ちょうどそこへ円が現れ、両家顔合わせの話を本当だと誤解して聞いてしまいます。円はやけ酒を飲みながら、自分は、「空気クラッシャー」というあだ名で、自分の存在が空気を壊すと昔から言われていたこと、かわいこぶってる、いい子ぶっている言われ続け、頑張っても何の意味もつかめないと悩みを打ち明けます。ちゃんとわかってくれる人はいると、凪は励ましますが、分かってくれていると思っていたと円に問われた慎二は、「ごめん」と謝ります。その言葉ですべてを察した円は「ご結婚おめでとう」と出ていきます。つまみ食いをして放置した慎二を最低と責めるママと杏(中田クルミ)。
追ってきた慎二に円は、自分のどこが好きだったのか聞きます。まずは顔だと思った慎二を察し、円は思い切りひっぱたくのでした。
スナックではママが凪に、慎二と凪は似た者同士だと伝えますが、凪は否定します。
家のベランダで凪が考えこんでいると、ゴンも出てきました、顔の傷を心配する凪を、ゴンはお昼に誘います。
外でゴンとお昼を食べながら、凪は付き合っていたのに慎二の家族のことを知らなかったことを話します。ゴンから慎二の兄のことも聞き驚く凪。
ゴンは凪の手を取り、昔自分が凪にしていたことが今は恥ずかしくてできないこと、前の自分と今の自分は違うことを伝え、「人って本当に変わりたいと思ったら、変われると思うよ。」と励ましました。
前の俺と今の俺、全然違うやつみたい「俺ね、凪ちゃんにどんな風にギュッとしてたか、どんな風にキスしてたか、もう思い出せない。
今はそんなこと出来ない、恥ずかしくて。
これが限界。だから、人って変われると思うよ。
本当に変わりたいって思ったら。」
凪は、髪をストレートにするのをやめ、そのまま顔合わせに向かいます。
くるくる頭できた凪を母は責めますが、そこに慎二が来て二人を自分の両親のもとへ連れていき紹介します。さらに慎二の祖母の米寿の祝いで集まっていた親戚のもとへ、なごやかに向かいます。
慎二の兄や凪の父親のことも嘘で取り繕い、一見和やかに話していた4人ですが、突然慎二の母は、夕からの贈り物を断り、病気で亡くなった父が実は借金で蒸発していることや、凪が今ではスナックで働いていると指摘。
驚いた慎二が何とかその場を取り繕うとしていると、そこへ慎二の兄が現れます。アメリカで働いていることにされていた兄は、とまどう慎二をよそに、自伝の宣伝に来たことや、母の整形、父には別宅があり別に子供もいることなど、遠慮なく真実をぶちまけました。なんとか取り繕うと右往左往する慎二をみて、凪は自分と同じだと感じます。
兄が出て行ったあと、夕は笑い出し、凪が選んだ慎二の家族をみっともないとけなし、昔から期待通りでなかった凪を責めます。
そんな夕に凪は「嫌い」と言い放ちました。
「嫌い。嫌い。お母さんがずっと。
罪悪感あおって、言うこと聞かせようとする所とか、外では良い人ぶる所とか、自分も出来ないようなこと私に期待する所とか。嫌い。
だけど、お母さんかわいそう。ひとりぼっちだから。前の私みたいに、周りに誰もいないんだよね、本当の気持ちこぼせる人。
だから私が必要なんだよね。
ごめん。
私、お母さんのためには生きられない。
自分で何とかして。
私も自分で自分を何とかするから。
期待に応えられなくてごめん。
でも、期待に応えない自分の方が、みっともない自分の方が、私生きてて楽しいんだ。」
「もう止めよう、空気読むの。
行こう、慎二。」
と言い、二人は出ていきました。
ホテルの庭で凪と慎二は、それぞれ、空気を読まず幸せだった子供の頃を懐かしみ、破談になってよかったと泣きます。それでもなお、母のことや、お祝いを言い忘れた祖母のことを二人は気に掛けるのでした。
夕は北海道に帰りました。
坂本は、旅に出るという緑に、自分のパワーストーンを御守りにと渡します。
路で待つゴン。凪と慎二の歩く姿を見つけたゴンは、車にひかれそうになりながら駆け寄り、「俺、凪ちゃんのことが好き。
めちゃくちゃ好き!
だけど、告白ってどうやったら良いか分かんなくて。だから回収してきた!
色んな女の子に渡してた部屋の鍵。
これからは、凪ちゃんだけを見る。
凪ちゃんだけに優しくする。
凪ちゃんだけのちぎりパンになる!!
凪ちゃんだけ好きでいる。
凪ちゃん、俺と付き合ってください!」と叫びます。
自分で言っていた通り、「本気で思えば人は変われる」ってことを証明したゴン!!
告白の仕方が分からず悩んだ末、自分が女性たちに渡してきた合鍵を回収してきたゴン。顔の傷は、その時つけられた傷だったのです。凪だけにやさしくすると決めたゴンは、「おれと付き合ってください」と凪に思いをぶつけるのでした。
さて、いよいよ物語は終盤です。
慎二のおばあちゃんの米寿祝いの席は、我聞・大島両家の膿み出しで、見事に結婚話は御破算に・・・・その上凪は、初めて母親に「拒絶」姿勢を示し、空気クラッシュのサンドバックでお母さんをコテンパンにしてしまいました。
更に、ゴンからの熱烈告白を受け、戸惑う凪でした。
バブルのママから「もうそろそろこの先のことを考えてもいい時期じゃないの?誰かといきるのかー一人で生きるのか。いづれにせよ、あんたのお暇の出口、見えてきたってことかもよ!」と言われ、考えながら帰宅すると、アパートの共有スペースに段ボールがいっぱい置かれていた。「何故?」といぶかる凪に、お隣のみすずが声をかけ「段ボール、沢山もらってきたんで、使って下さいね」と言われる。
また、ゴンがベランダから声をかけ、
やっぱり、告白してよかった。
だって今、空気美味しいもん。
一方、その頃緑は、何十年ぶりに彼女の妹のいる施設で車いすの妹と会っていた。
それで、幸せだった。
どっちでも同じね。
どうせ、最後は一人なんだもの。
ハローワークで龍子に出会った凪、「やっと面接までこぎつけました」
「やったね!」と両手ハイタッチをの時、龍子の腕に石ブレスレッドがないのに気づいた凪、
緑さんが旅するおまじないに貸したと聞く。石に依存していたとも言っていい龍子だったが、「大丈夫なんですか?パワー的に」と凪が心配する。
最近前より、医師に頼らない自分がいて、と龍子
多分ですけど、一つでも、何かを信じられると、人って安心すると言うか・・・それはモノでも人でも。と凪を見つめる龍子。
はっ、こんなところまで、モテ期の波が・・・・・(人生最高のモテ期到来とママに言われ・・・)
うたたねして、「はないちもんめ」で全員から「凪ちゃんが欲しい」と言われている夢を見ている凪。そこへ緑が「ただいま」と入ってくる。「私、はないちもんめで誰にも選ばれなかったらどうしようと思ってたけど・・・」
「選ばれたら、選ばれたで、恐いって、やっかいよねー」と緑。そして緑がアパートを出るというので、凪プロヂュース「みどりさんを送る会」が行われる。
緑がその場で龍子に石ブレスレッドを返すと、受け取った途端糸が切れ、バラバラと石がおちる。「役目を終えたのかもしれないデス」と龍子。
人前で歌を歌うことなどなかった凪も歌う。
そこで、初めて今月末に、アパートが取り壊されることを知り驚く凪。
入居時のパンフにちゃんと記載されていたことを確認する。
「住むとこ探さなくちゃ、お金もないのに」どうする凪。
出ていく緑は凪に「そうそう、はないちもんめ、あれ選ばれるんじゃなくて、選ぶ遊びみたいよ!」
恐がってないで、自分から選んじゃえばいいのよ!そっちの方が人生楽しいじゃない。
凪は憩いの場のようなコインランドリ会社の面接最中。凪にとっては理想のようなコインランドリーだった。
そんな中、慎二は凪に「引っ越し決まった?もしよかったら・・・」とメールしようか迷い中。同僚の足立心(瀧内公美)がそんな慎二を物陰から伺う。女子社員のボス的存在の足立だったが、LINEでの「アダハラ」会話を偶然見てしまう。
「こないだもすごかったよねーアダハラ」「市川さんかわいそう~」「もうそういう時代じゃないのにねー、さすがにテンション合わせるの限界」「今日も夜、アダ様から呼び出しかかってるじゃん」「マジ、行きたくね~」と。しかし彼女たちが顔を合わせると、忖度しまくりの、「分かる~」連発。結局誰も誰かを受け入れることなく、誰も信じることなく、ことなかれに合わせるだけの見かけ仲間だったのでした。足立は、その日の飲み会を断る。
ゴンが、ベランダのゴーヤを片付けていた。凪もそれを手伝う。
「凪ちゃん、連れていきたいとこあるんだけどいい?」に、「うん」とついて行く。
そこはゴンの新しい住まいだった。ゴンはそこで凪と一緒に住むことを考えていた。ここで一緒に暮らそうと鍵を渡されるが、凪は断る。
おばあちゃんになった凪ちゃんの横で昼寝したい。
凪, ゴンさんの隣に居れたら、多分、絶対幸せで、幸せ過ぎて、今の私じゃあ。また簡単に流されると思う。ゴンさん、私ゴンさんに逢えて初めて思ったんです。こういうう風に誰かに今の自分を丸ごとみとめてもらうって、すっごく安心するんだなーって。あったかいんだなーって。だから私、ゴンさんからいろいろもらうんじゃなくて、美味しい空気をみんなに上げられる人になりたい。ゴンさんみたいね。
俺もいっぱいもらってるよ!凪ちゃんからいぱい。
凪ちゃんの優しいところも、面白いところも、発想が斜め上に行ってるところも、全部大好き。凪ちゃんいなくなったら俺何もなくなっちゃうよ。駄目なんて言わないで。と鍵を渡す
ゴメンナサイ。ゴンさんに逢えて本当に良かったです、とその場から去る凪
凪はコインランドリーのフランチャイズ会社に就職が決まり、龍子も就職が決まる。
凪は、慎二に就職が決まったこと、ゴンの告白は断ったことを報告。
あした、一日俺にくれ、と言われ慎二とデート。
いつか行った水族館で群れたイワシとはぐれたイワシを確認する二人。
慎二と結婚したかったのは、いろいろ面倒なことからにげたかっただけ。
今は少しづつだけどやりたいことができたの。今ねちょっとだけ未来が楽しみなんだ。
でもその未来に俺はいないんだろ。認めてやるよ。
お前はしっかり一人で泳いでいける。
新規の部屋ができるまでしばし、お世話になります、と龍子の部屋へ行った凪。そこには我聞慎一が同居していて、ゴメンナサイと追い出される凪でした。
えらいことになってしまった凪でしたが、でも今の凪なら、どうとでもするでしょう。
心配ない、心配ない。
凪のお暇 これにて終わり
もう一つの選択:二人に了解を得て、二人との交際を始める続編を見たいかな?
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