楽観脳と悲観脳

 『心と脳の白熱教室』が面白い‼

NHK Eテレ「心と脳の白熱教室」”

自分はどうして、こんなに後ろ向きの性格なのだろう、そして、あいつはなぜあんなに楽観的なのだろう、自分の性格について思い悩み、どうしたら、もっと人生を有意義に生きることができるか、それは、古今東西の人類の永遠のテーマである。 オックスフォード大学・感情神経科学センターのエレーヌ・フォックス教授は、認知心理学、神経科学、遺伝学を組み合わせた独自の研究で、セロトニン運搬遺伝子と楽観性との関連を指摘する学説を発表し、一大センセーションを巻き起こした。 今回、同僚で私生活のパートナーでもあるケヴィン・ダットン博士とともに、最新科学で人類の永遠のテーマである性格の悩みを解き明かすとともに、実践的な性格改造に挑む特別授業を紹介する。 

エレーヌ・フォックス教授
エレーヌ・フォックス

脳科学・心理学の立場から「感情」についての研究を続ける。オックスフォード大学の感情神経科学センターの代表。2013年にはERC(ヨーロッパリサーチ評議会)調査賞を受賞。

著書に「脳科学は人格を変えられるか?」(文藝春秋社)

   


ケヴィン・ダットン博士
ケヴィン・ダットン

心理学者であり「サイコパス」の専門家。2011年に発表した「サイコパスが多い職業ランキング」が大きく注目された。

(ちなみに1位は大企業のCEO 2位が弁護士 3位がTV関係者)

著書に「瞬間説得―その気にさせる究極の方法」(NHK出版)「サイコパス 秘められた能力」(NHK出版)。

 


 第1回のポイントは、「思い込みと恐怖」についてです。

まずは「思い込み」。みなさんは「思い込み」によって人は健康にも不健康にもなり、時には何の病気にもなっていないのに死んでしまうことがあると聞いたら信じますか? 実は、この「思いこみ」が病気を引き起こすことがあるというのは、心の科学の分野では、すでに共通の認識でもあるのです。

がんで死んだ患者はがんではなかった 2005年にクリフトン・メドア博士が科学誌に発表した論文では、多くの臨床例を基に、この問題を重点的に取り扱っています。そこには末期の肝臓がんと診断され、余命数カ月と宣告された患者の例が報告されています。

その患者は、告知後、がっくりと気落ちし、みるみる体力を失い、告知された余命すらまっとうできず死にました。しかし、驚いたのはその死後のことです。実は医師の診断が間違っていたことがわかったのです。患者はがんなどにはかかっていませんでした。彼は「自分はがんで死ぬ」と信じたせいで死ぬことになってしまうのです。

 人間は「思い込み」だけでも死んでしまう!

NHK「白熱教室」で語られる最先端科学
エレーヌ・フォックス :オックスフォード大学感情神経科学センター教授
2015年07月24日 

1996年にレベッカ・フェルカーが発表した研究によれば、「自分は心臓病にかかりやすい」と信じている女性の死亡率は、そう信じていない女性の4倍にのぼったということです。

こうした「思い込み」のバイアスは、よい方向に働く場合もあります。有名なプラシーボ効果はその一例です。その薬が、砂糖を丸めたものにすぎなくとも、有意に実際に症状が改善されます。「これを飲めば絶対に自分はよくなる」と信じて薬を飲んだり治療をうければ、その効果がより増すことが、統計的に確かめられているのです。
がんでないのに、がんと誤診されたことで、具合が悪くなり死んでしまう男性の例のように、その逆をノーシーボ効果と言います。

楽観脳(サニーブレイン)と悲観脳(レイニーブレイン)
フォックス教授は、その鍵が「サニーブレイン(楽観脳)」「レイニーブレイン(悲観脳)」と呼ばれる脳の働きにあるという。人間の脳には危険を察知し恐怖を感じる回路と快楽や喜びを感じる回路があり、そうした強い感情を抑えようとする回路もある。 そうした回路のでき方は人によって違い、悲観的な人や楽観的な人が生まれるという。脳科学と心理学で、あなたの性格に迫る。

 楽観的・悲観的のどちらに注意を引きつけられるかがわかるという「注意プローブテスト」では、人はどちらの「思い込み」に、よりとらわれるのでしょうか。それが、全4回を通じたこの「脳と心の白熱教室」のテーマである「楽観脳と悲観脳」の問題に行き着くのですが、個人差があります。つまり、悲観的な思い込みにとらわれやすい人と、楽観的な思い込みにとらわれやすい人。あなたがそのどちらであるかを調べる実験を番組の中で披露します。
コンピュータのスクリーン上に、一対の2枚の写真が次々に現れます。たとえば歯をむき出してうなっている犬の写真と、愛くるしい子犬の写真。おいしそうなアップルパイとしなびたサンドウィッチの写真といった具合です。0.5秒でそうした写真は消え、画面のどちらかに△(プローブ)が現れます。プローブが現れたら、手元のボタンを押すという手順でテストを行います。

NHK白熱教室

 

このテストを通じて、あなたが、楽観的なほう、悲観的なほうどちらに注意を引きつけられるかがわかるのです。

悲観的な思い込みは悪いことのように思われがちですが、そうではありません。人間は危機を回避するため、両方のバランスをとれるようにプログラミングされているとも言えるのです。講義では、わたしが実際に接したリンダという患者のことについて報告します。彼女は30歳のときに、てんかんの治療のために扁桃体と記憶に重要な役目を果たす海馬の左部分を除去する手術を受けました。私が初めて彼女に会ったとき彼女は40代前半で、手術から10年このかた、ほとんど発作を経験してこなかったのです。外科医は海馬の切除で記憶に影響を受けることを心配しましたが、おそらく海馬の右側が残されたおかげ で、そうした問題は起きていませんでした。

しかし、ひとつ問題が起きていたのです。扁桃体を削除したことによって、彼女は「恐怖」を感ずることができなくなってしまったのです。人間にとってなぜ「恐怖」が必要なのでしょうか。

そこには、太古からの進化のメカニズムの中で発達した人間独特の「危機回避システム」があるのです。
このリンダという女性は、危険を示す一般的なサインを認識できないのです。わたしが付き合った期間でも、たとえばうなり声をあげている犬を平気でなでようとしたり、走っている車の目の前を歩きだそうとしたりしました。熱い炭をそのままつまみあげ、やけどをしてしまったこともあります。 

貼り付け元 <http://toyokeizai.net/articles/-/77748?page=2

2回 本当の楽観主義とは 2015年7月31日(金)Eテレ

楽観主義とは単なるポジティブな思考のことではない。フォックス教授によると楽観主義には4つの要素があるという。ポジティブな思考に加え、ポジティブな行動、さらに根気と粘り強さ、そして自分の人生をコントロールしている感覚。 前向きで楽観的な人は粘り強さを発揮し、様々な困難に負けずチャンスが生まれるような立場に自らを置く傾向にある。何度か失敗したときに「もうだめだ。これはうまくいかない」とあきらめる人より、失敗してもそれほど打ちのめされずに継続して挑戦をする人のほうが最終的に成功につながるチャンスを得られる。本当の意味の楽観主義を身につけるためのポイントとは

3回 あなたの中のサイコパス 2015年8月7日(金)Eテレ

この回はフォックス教授のパートナーである、ケヴィン・ダットン博士の講義。 博士の専門はサイコパス(精神病質者)。サイコパスはよく猟奇犯罪と結び付けられるが、ダットン博士によると誰しもがサイコパス的気質をもつといい、実際ダットン博士の研究では大企業のCEOや弁護士など社会的に成功している人たちのサイコパス度が高いことがわかっている。 困難な状況下でも冷静に物事に対応するサイコパス的特性をうまく活用することで、人生に役立てることもできるという。

4回 あなたの性格は変えられるか 2015年8月14日(金)Eテレ

人間の性格は生まれつきのものなのか?それとも環境によるのか?性格を変えることはできるのか? フォックス教授によると、簡単ではないができる、という。 脳の回路を訓練によって変えることは可能だというのだ。脳の回路は皆が思っているよりずっと柔軟であり、あなたがよりポジティブな方向に自分を変えたいとすれば、私たちが物事を見る認識の癖を変えることなどで、それは可能だという。より有意義に人生を送るための心のあり方に迫る。

 

 

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