2022年8月

「考える」政治と「信じる」宗教について

 

憲法20条には「いかなる宗教団体も、国から特権を受け、又は政治上の権力を行使してはならない」とあります。政教分離の原則です。その理由は、教科書的には「政治がある特定の宗教組織と結びつくと、他の宗教・宗派を排除・弾圧することになり、人々の信教の自由が侵されるから」というのが答えです。

宗教では教義が絶対で、「考える」ことではなく「信じる」ことが最後の結論です。考えるのは神や教祖の仕事で、信者は信じることで救われる。だから、教義を外れる疑義や問答は無用。外れるならそれは異教なのです。歴史上、数々の宗教戦争があったのも、宗教というものが自分たちの教義に反するものを徹底して(互いに)排除してきたからです。

安倍元首相銃撃事件が炙り出した選択的夫婦別姓、同性婚が「論外」とされる理由 | ハフポスト 政治 (huffingtonpost.jp)

これは宗教が陥りやすい罠なのですが、に日本人の宗教観では一般的になってしまっているのが残念です。

「他宗教・宗派を弾圧して信教の自由が奪われる」というのは、しかし今の日本ではあまり当てはまらないかもしれません。「信教の自由」はすでに常識で、政治が宗教を規制することはまずないからです。オウム真理教ですら地下鉄サリンなど一連の事件で初めてテロリスト認定され、宗教法人格を失ったくらいです。

日本では法的には「カルト」の定義もなく、当然、政府がカルト認定した宗教集団もありません。霊感商法や洗脳、合同結婚式であんなに社会問題化した旧統一教会でさえ宗教法人格を維持し、その名称すら「世界平和統一家庭連合」と、より“平和”的に、より“家庭”的に改めて変身を印象付けることができました。それほど現代日本では「信教の自由」は“保障”されています。

「信じる」宗教と「考える」政治

では現在の社会で「政教分離原則」の意味とは何なのか? 宗教と政治がつながると何がまずいのか?

それはまさに、前述の「信じる」と「考える」の分離です。宗教において言葉は最終的には一方通行です。神や教祖からの上意下達。しかし民主政治では言葉は双方向です。言葉を行き来させる議会こそが土台。「教義」が問答無用なのに対して、問答こそが有用で、その都度の最善をより多くの参加で探るのが民主政です。

安倍元首相銃撃事件が炙り出した選択的夫婦別姓、同性婚が「論外」とされる理由 | ハフポスト 政治 (huffingtonpost.jp)

本当は宗教も「問答」によって理解に至るものなのですがね。理解し納得してこそ「信念」に昇華されるはずなのですが・・・・実態はそこまで深く掘り下げないまま安易に受け入れ信じているというのが一般的ですね。
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“神秘・超存在”パラサイト民族

 

日本の闇部・疑似家族(カルト教団)に魅せられカモられる日本とは?

信仰というのは本来依存的なものではなく主体的なものです。
経典や教義をちゃんと理解した上で、それを信じれば、自動的にそうなるはずです。
そのような宗教においては、私たちの生活に有意義な働きをもたらし、人間を高度な智慧の持ち主に進化させるでしょう。
本来宗教を紐解くと、哲学、心理学、物理学、情報科学(AIニューラルネットワーク)といった分野ともシンクロするエビデンスを残す可能性のあるものと私は解しています。

ところがカルトのやっていることは、まったく逆。信者から主体性を奪い、依存しなければ生きていけない人間を、日々組織的に生み出し、カルト組織の兵として訓練され、外側社会から(人、モノ、金を)奪いながら集団の拡大を図る。まるで詐欺集団ではないかとさえ思われてなりません。

つまり人間社会において、そのような宗教集団の存在は有害この上なく、もっと言えば「神の国を創る」ための国家転覆をはかる侵略集団といえるのではないでしょうか。

「神の国を創る」という明確な目標を基に文鮮明と集団行動をもって人生の道とする。
旧統一教会はそういったスタンスで、信者に教団への帰依を強制し、帰依する喜び、帰依する使命感、帰依することで得る自尊感情、更には集団外との差別感、優越感を植え付け洗脳してきたことがだんだん見えてきました。
信者たちはもはや日本国民というよりも、教団の指針、世界統一「神の国」創造部隊となり、神の国の民という意識が強く、すべてを捧げて一丸となって戦い続ける、といった様相が露見されたのです。
教祖、文鮮明を父とし、その妻、韓鶴子を母とする巨大家族を形成。信者たちは家族の一員として教会を支え、偉大な目標(「神の国を創る」)に向けて日々努力を重ねる。一種の民族思想にまで昇華されるほどマインドコントロールが行きわたっています。

世界を統一して一つの家族に纏める。この思想が「世界平和統一家庭連合」の教会名に表されています。
旧「世界基督教統一神霊協会 」

改名以前にはキリスト教系の基督教と神霊という神格を強調するような名称だったのですが、文鮮明の霊能力でキリストから託された感を強調したかったのかもしれません。

このようなマインドによる国家転覆、日本侵略を図る統一教会系集団に、政治家までその餌食となり、カモとされていることに気づかない面々に、開いた口がふさがらないとあきれ返っている私たち第三者ですが、そんなオブザーバーに留まっている場合じゃなく、私たちが選挙で選んだ国会議員たちが、まるで教会側に加担する行為をしながら平然としているのですから、見逃すわけにはいきません。

そもそもことの発端は50年以上前に遡り、第2次世界大戦後に、真逆の「共産主義による国家転覆」を恐れた極右派の面々が「勝共連合」を造り、政財界のドン「笹川良一」をトップに据えて活動を始めたときの最大の協力者が旧統一教会だったとは皮肉なことです。

そして「勝共連合」という共通項を掲げて日本の政界と手を組んだはずの統一教会ですが、教主文鮮明は、共産国家、北朝鮮を訪れ金正恩と握手し仲良くしている。 >> 続きを読む