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貧困は故人のIQを13ポイントも低下させる 

『隷属なき道』(続)

  • 第3章 貧困は故人のIQを13ポイントも低下させる まとめ

 

・「欠乏亡き心理」がもたらす悪影響は、そのメリットをしのぐ。欠乏はあなたの気持ちを、差し      迫った不足に集中させる。5分後に始まる打ち合わせ、翌日に迫った支払いなど、そこでは長期的な視野は完全に失われる。

・新型コンピューターに、10の重いプログラムを並行処理させることを創造してみよう。動きはだんだん遅くなり、エラーが発生し、遂にはフリーズしてしまう。貧しい人々の状況もそれによく似ている、彼らが愚かな判断をするのは、愚かだからではない。愚かな判断に追い込まれる環境で暮らしているからだ。

・実際に貧困による影響はIQが13から14ポイント下がるのに相当した。 >> 続きを読む

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 福祉はいらない、直接お金を与えればいい 

『隷属なき道』(続)

第2章 福祉はいらない、直接お金を与えればいい まとめ 

世界各地で行われた研究により、確たる証拠が示されている。フリーマネー(自由になるお金)は機能する。既に研究によって、フリーマネーの支給が犯罪、小児死亡率、栄養失調、10代の妊婦、無断欠席の減少につながり、学校の成績の向上、経済成長、男女平等の改善をもたらすことがわかっている。

ブラジルからインドまで、メイキシコから南アフリカまで、2010年にはすでに、45か国の1億1000万を超える家庭に現金が届けられている。

貧しい人々はお金を無駄にしない。フリーマネーは、当事者が自分にとって必要なものを買うために使える。世界銀行が行った大規模な研究によると、フリーマネーの全事例の82%でアルコールとタバコの消費量は減少した。

トマス・モアが『ユートピア』の中で夢想したベーシックインカム。右派から左派まで、新自由主義者を牽引したハイエクやフリードマンも支持した。月々の手当は生活するには十分で、もらったからと言って何かをする必要はない。給付の唯一の条件は生きているということだけだ。 >> 続きを読む

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過去最大の繁栄の中、最大の不孝に苦しむのはなぜか? 

『隷属なき道』(続)

第1章 過去最大の繁栄の中、最大の不孝に苦しむのはなぜか? まとめ

 過去2世紀の間に、世界の人口と富は爆発的に増えた。今や一人当たりの所得は1850年の10倍に増えた。世界経済は、産業革命の時代、ほぼすべての人が貧しく、空腹で、不安で、愚かで、病にかかり、醜かった時代の250倍に膨らんだ。

全世界の平均寿命は1990年には64年だったが、2012年には70年になった。これは1900年の倍以上。植える人も減っている。現代では栄養失調に苦しむ人の数は、1990年に比べて散文の3/2  以下になった。全世界で、1日2000キロカロリー未満で暮らす人の割合は1965年には51%だったが2005年にはわずか3%になった。 >> 続きを読む

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『隷属なき道』ルトガー・ブレグマン を読んで・・・・ 

 読み終わり、感動がまだ残っています。“やっと登場してくれた”という想いで目が潤むほど嬉しく、こんな若者の登場を待ち望んでいたので、有難いという想いでいっぱいです。(年寄りは涙もろいので大げさですみません・・・)

ブレグマンを知ったのはNHK新世代が解く!ニッポンのジレンマ「経済のジレンマ大研究@阪大」でのインタビュー映像でした。彼の言葉は一瞬で私を捉え離さなかった。彼の言葉のすべてをテープupGDPの罠」と題してHPに紹介しました。 

 まずは、以下に著書の最期ページに紹介された解説を紹介します。 

解説 欧州の新しい知性の登場 

2014年にオランダで自費出版同然の本がコツコツと売れ、アマゾンの自費出版サービスを通じて英語に訳された途端、大手リテラリー・エージェアントのJanklow&Nesbitの目に留まり、2017年には全世界20か国での出版が決まる。2015年、フランスのトマ・ピケティの登場を彷彿とさせるようなシンデレラストーリーを体現しているのが本著『隷属なき道 AIとの競争に勝つベーシックインカムと一日3時間労働』である。

筆者は、まだ29歳の若さで、ハイエクからマルクスまでを縦横無尽に読み解き、説得力のあるデータを提示しながら、まず今日の世界の状況をこんな風に絵解きして見せる。  >> 続きを読む

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映画《マルコビッチの穴》紹介

映画「マルコヴィッチの穴」  監督:スパイク・ジョーンズ

(1999年,アメリカ)主演 ジョン・マルコビッチ

  いい喜劇映画だが、なかなか難しい。   話の立ち上がりが緩慢で、やっと中盤くらいになって話を理解する手がかりが紹介される、それも散発的に語られるので、しっかり観てないと、どうなってんだか分からなくなる。そんな意地悪な仕掛けの映画だが、実に面白い!! 観る者の集中力が、どこで途絶えるかによって、感想が分かれる。       

 私たちが知らない摩訶不思議なことがあるものだ。   他人の頭の中に勝手に入って行ける、特別な入口(穴)がある。入り込まれた当の本人は、それに気付かない。なぜなら本人の意識は、入られた瞬間に入り込んだ人の意識に入れ替わるからだ。   これを利用すると、我が身がほろびる前に他人の中に入り込んで、生きながらえる事ができる。 >> 続きを読む

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ブリコルールライフ

ブリコルールはブリコラージュをする人のこと。

 下記 Wikipediaの紹介の様に、ヨーロッパを中心にブリコラージュの概念を基にしたスタイルが、ポストエンジニアリング的思考で近代社会に適用され、各分野においてカルチャーとして波及している。私自身のライフスタイルもまさにこのブリコラージュスタイルと言えると思うので、私もブリコルールの一員なのかもしれない。

草花をあつブリコラージュ生け花

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「忖度社会」「忖度文化」「忖度政治」の実態が明らかに ⑵

忖度の慣習から見えてくるもの

 元官僚のインタビューで「仕事のほとんどは忖度だった」いう人がいた。官僚でなくとも、日本の社会では、集団の新参はまずその集団の空気を読むことから始まる。一頃「KY」という言葉が蔓延したことがあるが、空気を読めない人間ははじき出されるのが常である。
 このように「空気の圧力」は組織、集団ではどこでも発生するのであるが、特に権威が強力になればなるほど、権威の傘下にいるものは、その圧力が重くのしかかり、抗いようもない世界となる。その代表が官僚の世界⇒政治の世界⇒財界という構図なのだ。

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