福祉はいらない、直接お金を与えればいい 

『隷属なき道』(続)

第2章 福祉はいらない、直接お金を与えればいい まとめ 

世界各地で行われた研究により、確たる証拠が示されている。フリーマネー(自由になるお金)は機能する。既に研究によって、フリーマネーの支給が犯罪、小児死亡率、栄養失調、10代の妊婦、無断欠席の減少につながり、学校の成績の向上、経済成長、男女平等の改善をもたらすことがわかっている。

ブラジルからインドまで、メイキシコから南アフリカまで、2010年にはすでに、45か国の1億1000万を超える家庭に現金が届けられている。

貧しい人々はお金を無駄にしない。フリーマネーは、当事者が自分にとって必要なものを買うために使える。世界銀行が行った大規模な研究によると、フリーマネーの全事例の82%でアルコールとタバコの消費量は減少した。

トマス・モアが『ユートピア』の中で夢想したベーシックインカム。右派から左派まで、新自由主義者を牽引したハイエクやフリードマンも支持した。月々の手当は生活するには十分で、もらったからと言って何かをする必要はない。給付の唯一の条件は生きているということだけだ。

カナダで1970年代に世界大規模のベーシックインカム実験ミンカムが行われた。1000世帯を対象とした実験結果から、町では入院期間が8.5%も減ったことが分かった。家庭内暴力の減少、メンタルヘルスの悩みも減った。先進国でヘルスケアにかかる公共支出の大きさを考えると、その財政的意味は大きい。

1960年代、米大統領ニクソンはベーシックインカムの法案に着手し、圧倒的賛成を得て下院を通過。しかし上院で民主党の反対に遭い、数年後に廃案になった。

米国でベーシックインカムによる貧困撲滅にかかる費用はわずか1750億ドルでGDPの1%以下とされろ。米国の軍事費の1/4である。

・生活保護では、受給資格審査、申請、認可、返還、といった煩雑な手続きのジャングルの案内人として、社会福祉課の人員が大勢必要になる。社会保障制度は、人々の安心と誇りを促進すべきものだが、疑念と屈辱のシステムに成り下がっている。すべての人に公平に給付するというベーシックインカムのシステムは、より妥協策となるだろう。

― リチャード・バックミンスター・フラー(1895~1983) ―
つまりこの社会には監督者のための監督者がいて、監督者を監督する監督者のための道具を人々は作っていつのだ。人々が本来為すべきことは、学校へ戻り、生活のために稼がなければならないと誰かから告げられる前に自分が何をかんがえていたかをかんがえることだ。

『隷属への道』p52~54引用

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